大統領面談
今泉会長、テインセイン大統領と面談
7月2日(木)夕刻、来日中のテインセイン大統領と今泉会長の面談が実現しました。この面談はミャンマー大使館、元ミャンマー大使秘書のティンタさん(Ko Thein Teik:現在フリーコンサルタント)と当奨学会のティティレィ理事長のご尽力により実現したものです。
面談はホテルニューオータニの会議室で行われ、テインセイン大統領の他、ミャンマー側からは外務大臣、大統領府大臣、農業大臣、情報大臣などの閣僚、ウラミン ヤンゴン市長も参加しました。奨学会側からは、今泉会長と一緒にティティレィ理事長と今泉俊明監事、島岡みぐささん(アウンチョウヘイン氏(第10期生)夫人、ミンスエテットMBC代表取締役(第10期生)の4名が同席しました。
面談時の会話の内容は下記のようなものでした。
大統領: 今泉さんには長い期間にわたりミャンマーからの留学生を支援して頂いて、大変感謝して
います。帰国してから、感謝のしるしとして勲章を差し上げたいと考えています。
今泉会長:先の戦争でミャンマーには30万人以上の日本兵が行きましたが、生きて帰れたのは
13万人、いまだにミャンマーに眠っている兵士が19万人います。生きて帰った戦友は
異口同音にミャンマーの人たちの助けがあって帰れたとミャンマーの人たちに対する
感謝の念を持っていました。
私は今日、ミャンマーの人たちにお世話になった30万人の戦友の代表して、大統領閣下に
お礼を申し上げるために参りました。
私が微力ながらミャンマーからの留学生の支援を始めたのは、ミャンマーの人たちに
ご恩返しがしたいという一心でした。日本に留学してこられたミャンマーの学生たちは
ミャンマーでも裕福なご家庭の子弟で、私の微々たる奨学金がなければ困るということは
なかったと思いますが、何とか恩返ししたいという気持ちでやっていたので、感謝する
のはこちらのほうです。
幸い奨学会の卒業生諸君は非常に優秀で努力を重ね、今後のミャンマーの発展を支える
人材として育ってくれました。私の人生は残り少ないですがが、死んだ後もあの世から
ミャンマーの発展を祈っています。
大統領: 奨学会の卒業生の人たちはどんな分野で活躍していますか。
ティティレィ理事長: この中に名簿がありますと言って、奨学会20年史を大統領に渡しました。
大統領: 今泉さんは戦後何回くらいミャンマーに行かれましたか。
シュエダゴンパゴダには行かれましたか。
今泉会長:5回ほどです。シュエダゴンパゴダにも行きました。
大統領: 終戦になってからすぐに日本に帰国できましたか。
今泉会長:少しの間、収容所にいました。私の体は日本に帰ってきましたが、心は今も
ミャンマーに眠る19万の戦友と一緒にミャンマーにあります。体は日本人ですが、
心はミャンマー人です。
大統領: 今泉さんは92歳ということですが、大変お元気そうです。何か秘訣はありますか。
今泉会長:心掛けていることが3つあります。
一つは「あまり美味しいものを食べないこと。」(笑い)、
二つ目は「頭をからっぽにして悩みや心配事を持たないこと。」、
三つめは「体をよく動かすことです。」
大統領: 豚肉は召し上がりますか
今泉会長:時々食べます。
大統領: ご家族はお元気ですか。
今泉会長:家内は病気ではありませんが、介護が必要でそういう病院に入っています。
長男は一緒に暮らしています。次男は今日ここに一緒に来ています。
大統領: ご次男はおいくつですか。
今泉監事:64歳になります。
大統領: お父さんとどちらがお元気ですか。
今泉監事:大体同じくらいですが、どちらかというと父の方が元気です。
今回の面談に先立ち、元駐日大使、現ヤンゴン市長ウラミン氏と会長が面談し、再会を喜び合いました。ウラミン市長は、大統領との面談後、会長を自分の部屋まで案内し、ヤンゴン市が特別に作っている記念メダルをを贈りました。
以上
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